雪代さんの10天体



雪代さんとの会話もあります


このページを見てくださった雪代さんから、10天体の写真をいただきました。
写真と、ご本人による詳しい説明は、こちら(9804)をごらんください。
(別枠で出ます。)

ご本人による解釈がとてもすばらしいので、ここでは Hestia より、写真の感想を書かせていただきます。
また、本人の了解も得て、ネイタルチャートの分析も加えてみようと思います。


● 全体的な印象 ●

 まず、ぱっと見て分かるのは、全体的に街の中の風景、それも建物など、現代的というか「都市」のイメージが強く出ています。 まあ、街の中だけで撮ったとしても、道端の草木や公園の植物などにどうしても目がいってしまう人もいることを考えると、 雪代さんの視線は、とても「現代的」とでもいうのでしょうか?
 それは、社会性を表す火星や木星の写真で一番出ているようですが、公園にスポットがあたっている太陽の写真でも、 後ろにしっかりとマンションのような建物が写っています。
 これら「建造物」への趣向は、天王星でストレートに現れているようです。また、金星の十字架の金属という素材、これもまた コンクリートの建物のバリエーションという印象が伝わってきます。
 というようなことを考えると、まあ、「ナチュラルな方」というよりは、「モダンで独特の美意識のありそうな方」 というわけでしょうか?


● グループ分け ●

雪代さん自身も解釈していらっしゃいますが、写真の中に同じテーマの繰り返しが見られるのではないかと思います。
例えば、土星と海王星の、ほぼ似通った形の窓。木星にも同じような形の扉が見られます。
火星と天王星は、共にライブハウスですし、更に木星もCD屋さんということで、同じ音楽のテーマが見られます。 特に、天王星は火星の上位レベルの天体で、火星の力を天王星にまで引き上げている、あるいは持ち越そうとしている、 と見れそうです。
この対比でいうと、火星と木星の対比は、より自分自身を直接的に「見せる」ライブハウスと、「大量生産」するCDというのは、 まさに自己主張軸にある火星と、外部への拡大作用を持つ木星の対比そのものに見えてきます。 ライブハウスはより狭い範囲の人たちを狙っているとも言えるでしょうし、そうすると木星のCDは、もっと「大衆的」です。 また木星には「増幅」という意味もありますね。

10天体全体の並びから見ると、左右の軸にはいろいろなものが並んでいるのにたいして、 土星ー冥王星のラインはしっかりしていて、安定している、というか、「本人の方向が定まっている」といった印象もあります。



● チャートとの関連付け ●

雪代さんのネイタルチャートです。


まず、全体的にチャートの形をとらえてみますと、 木星・天王星の合に、 head・chironのオポジションを火星・海王星の合が調停しています。
また、MCを頂点に、水星(1)と月(6)のTスクエアが出来ています。
アスペクトが少な目なのが、太陽が月と150度のみ、金星は土星と合のみ。

雪代さんも解説していますが、金星の写真の独特の美学、硬質でモダンな(ゴシックな印象さえ...)美意識は、 土星と合のみの金星らしい表現です。牡羊座なので、土星の作用も、魚座にあるときのような懐古趣味ではなく、 「堅さ」として現れているのでしょうか。金星は、芸術表現にも関係しますから、10天体全体の印象にも、 この金星のアスペクトが影響していそうです。

天体を一つ一つ見ていきますと、


「月」

「安っぽい材質でカラフルなものが 「月」のイメージ。」という雪代さんの月のイメージは、水星と オポジションの影響のようです。水星の機敏さが、反射機能である月に加わる。気分的に常に若々しく、みずみずしい 状態でしょうが、水星も月も外部の小さな変化に揺れ動きやすい。「ビーズのすだれ」は、そんな、ころころとよく 反応して動きやすい雪代さんの心情なのでしょうか? 月は7ハウスにあって、未知の状況に心が開かれているし、「すだれ」に動きをもたらす「風」は、風の エレメントの水星からの影響でしょうか?


「水星」

「群集の中の孤独」が雪代さんの水星なのだそうな...。人がざわざわとたくさんいるところで、 かえって自分の作業に集中できる...こういうことってありますね(^^)。 水星は、月とオポジションです。月の写真では、雑多な環境に開かれている様子が表されていましたが、 雪代さん自身は、本人を表す1ハウスにある水星に同化している、というのが、この水星の写真のようです。 雑然とした環境の中に、雰囲気を読みとる月を開放していてこそ、自分自身の作業である水星が生かせる、 のでしょうか?


「金星」

「不要なものは一切近づけない、削り落とす、捨てる、という作業のあとに残ったものだけが美しい」 という美意識。土星が抑圧とはならずに、積極的に美意識となっているようですね。 十字架は、キリスト教など、宗教の象徴ですが、土星もまた、「ある特定の宗教(という枠組みの中の価値観)」 ではないでしょうか?それはトランスサタニアンのように社会の枠を超えていくのではなく、時と場所に共通した 私たちの精神の拠り所。土星の写真にも、窓の中に十字が現れています。


「太陽」

「誰にでも平等に力を与えてくれるもの」という、いかにも健全な太陽です。 太陽は2ハウスで、MCに正確にトラインです。屈折がない感じです(^^)。 しかし、「日陰にいるのなら日の当たる所に出て行かなければダメ、甘えることは許されない」と、 ちょっと厳しい面もありそうですが、これは、月とのアスペクト150度の影響でしょうか? 太陽と月は、その人の最も基本的な価値観を形成します。理屈抜きで馴染んでいく月、それを意識的に 成長の糧にしていく太陽。 雪代さんの太陽は、もともと自分に備わっている性質を表す2ハウスにあってMCとトラインという ことは、普通は、特に努力をしなくても自分自身の資質を活かして職業を決めることが出来る、という ことになります。しかし、太陽は7ハウスの月と、訓練を表す150度のアスペクトをとります。 7ハウスという人目に見える場所(日の当たる場所)で、甘えは許されず、みずから訓練にかきたてよう としてしまうのでしょうか?


「火星」

「見ているだけでワクワクする。いろんな人がいていろんなことをやってていろんな考えがある、ということがすごく刺激になる。私の原動力。」 という雪代さんの火星。
火星は、サインをまたいでいますが、海王星と合で10ハウス、射手座です。また、天王星・木星とも、正確に60度のアスペクトを 持っています。天王星、海王星という、2つのトランスサタニアンとのアスペクトをとるのが、金星と対称的でないでしょうか? “生命の樹”の並びでは、金星と左右対称の位置にあるのは水星ですが、金星と火星は、例えば恋愛などで対称的によく比較される 天体ですから、比較してみるのもおもしろい。
金星が土星と合のみのアスペクトで、写真でも「固める」方向に向かっているのに対し、本来「自己集中」の力であるはずの 火星が、雪代さんのチャートでは「広がっていく」方向に働いてしまう...。特に、雪代さん本人の解説では、その様子がうかがえます。 「原動力」というのも、トランスサタニアンの3つ組みの中では、海王星の働きとも言えます。価値基準の枠組みの中に取り込まれる 前の、純粋な「エネルギーソース」が海王星です。天王星では、そこに「自分独自の」という方向性がでてきますが、海王星では この方向性もない。
ただ、写真を見る限り、単に海王星的な曖昧さに埋没してるようには見えません。ライブハウスということ事体、「見せる」ことを 目的にしてるわけですし、もっと映像的に捕らえるなら、いくつものチラシが正面に貼られている様子は、「プロパガンダ」的映像にも みえます。ですから、天王星も、十分に使っているのでしょう。


「木星」

「一般大衆にウケるような物」という雪代さんの木星。なかなか独特な木星解釈だと思います。何か、木星の寛大さに対して辛辣な感じ もしますが、それも確かに木星の側面のひとつです。けっして木星は「とんがって」はいないのですから。
 雪代さんの木星は、天王星とタイトに合。火星ともタイトなセキスタイルです。天王星と合だと、すごく未来志向的 な感じもしますが、木星と天王星はともに逆行しています。天王星という「意識化」が、さらに反省的に働いているのでしょうか? 逆行というのは、天体やその度数の意味をさらに深めるために「念押し」をしているようなものなので、重要ですし、ある意味、 物事の裏の面まで見通そうとする傾向があるのかもしれません。
 さらに、ドラゴンテイルともコンジャンクションであって、あまり自分の中で、その天体の意味を追求することに、わくわくとする 気持ちは感じられないのかもしれません。だけど「訓練しなくても自然と使えてしまう、自分の中での得意な分野」なので、 逆に雪代さんにとって、誰にでも認められるような正攻法的なやり方というのはとても得意で、だからあえてそんなことに 一生懸命になっているのを見ると、ちょっといじわるな見方をしたくなってしまうのでしょうか?


「土星」

「土星といえばキリスト教」と言いきる雪代さんの土星。雪代さんはクリスチャンなのでしょうか?というのも、宗教の意味・どの天体の 象意となるか、というのは、見方や立場を変えればいくらでも応用できるだろうからです。
 例えば、ある人はトランスサタニアンの3つの天体に、ユダヤ教やキリスト教がストーリーのように出てきました。それは、この人にとって 西洋の宗教というのものが自分の“日常性”を打破する突破口のようなものだからでないでしょうか?しかし実際、その宗教の価値観や 生活習慣の中で生活している者にとっては、金星のところでも触れたように、それは「ある特定の価値観」という意味で、 「枠組み」なのではないでしょうか?もちろん、雪代さん自身がクリスチャンでないとしても、このような意味合いを 土星=キリスト教として表現したのかもしれません。
 土星は金星とタイトな合です。土星について「装飾のない美しさ」と言っているのが印象的です。つまり、“美しさ”という 金星の象意が、ここに入り込んでいます。タイトな合の天体では、それらの天体の意味が、本人の中で混同されやすいのですが、 雪代さんの場合は、金星の美と、土星の簡素さ、というのは等価なものなのでしょうか?
冥王星とインコンジャンクトです。  


「天王星」

「不特定多数の人に向けられた巨大な表現物」という雪代さんの天王星。これは、天王星の象意をよく捕らえている表現だと思います。 天王星は生命の樹の左側、一番上に位置し、個人の精神的・思想的な方向性を、だれにも邪魔されずに発揮しようとするものです。 そこから自分だけの「独自性」が出てきます。
 写真に写っているものを見ても、「ビルの看板」が建物の真ん中にどーんと大きく張り付いている様子は、右側軸にあって天王星の対比となる 海王星の、外の風景が見える窓のある建物の様子と、対称的です。「この海王星のように外部の光を取り込むことは、天王星には 必要がない」、いかにもそう言っているように、建物は黒く威圧的で、がっちりと閉じられています。


「海王星」

 雪代さんの解説を読んでも、この海王星にはずいぶん思い入れがあるようですね。海王星とは形のないもの、漠とした雰囲気みたいな ものだとするなら、それが具体的にどういう建物だとか、どういう場所だとかいうレベルではなく、まわりに漂う“雰囲気”のようなもの でしょうか。「この場所の存在は私にとって生きていく理由の一つになっている」という言葉は、エネルギーソースとしての 海王星の象意をしっかりと捕らえているようです。
 チャートの中では、海王星は10ハウスにあり、カルミネートしています。サインをまたいで、火星と合となっていて、 どうしても海王星に力を注ぎたい、という感じになるのでしょうか?海王星だけでは、普通はその非現実的な要素を日常に持ち込む のは難しく、個人的な天体を通してトランスサタニアンのエネルギーは発揮されるとするなら、一見対称的な働きをする火星を通して、 雪代さんは漠としたエネルギーソースの海王星の力を引き降ろすことになるのでしょう。火星と海王星のコンビは、超常的な現象、幻視、 念力などと関係したアスペクトだとも言われますが、「白昼夢」という例えも、なかなか独特のものがあります。


「冥王星」

 2本かかった虹...本当に、そうめったに見れるものではないでしょうね...。「奇跡」「真の芸術」と言う一方で、 「虹というものは誰に対しても平等に予期せぬときに立ち現れて」という雪代さんの解説もおもしろいと思います。 確かに人為的に発生させることはできないという意味で、“偶然”は誰にも平等かもしれませんが、実際、この虹に 気づかなかった人は大勢いるでしょう。奇跡こそ、(実際には)誰にでも起こるものではないのですから。 結局、「恣意的には起こせない現象」「人為を超えたもの」という、「自然の偉大さ」「より大きな法則や存在」のもとでの“人の平等さ” ということなのではないかと思います。
 雪代さんの冥王星は、個人的な天体とはアスペクトをとりません。全体的に写真をみても、この冥王星の虹だけ、全くの自然物だけの 写真で、他の天体との関連性があまり見えません。そこだけ神聖な場所としてとっておかれているようにも見えます。 それは、日常的な領域に冥王星の恐い部分とか、重過ぎるものという意味が投影されずに、極めてストレートに、神話的な表現 である、とも言えるでしょう。どちらにしても、そこには、なにか期待のようなものがあるように思えます。

【 Fin 】

雪代さんとの会話

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